写真展「台灣書店の記憶」 2023.3.10(金)-2023.4.3(月) 

書店は日々変化している。

いつの時代も創業や閉店があり、町の、あるいは時代の変化の中で移り変わっていく。そもそも書店を書店たらしめているものはなんなのだろうか。同じ書店でも、並べられる本は日々入れ替わってもいるのだ。

しかし書店は変わらない。

変わり続けるからこそむしろ、そこにある「核」のようなものが、定量的に測ることができるものとは別に、“らしさ”としてその書店を形作っている。

本展示は、「台灣独立書店文化協会」より提供された、31店舗の400枚近い膨大な写真からセレクトしたものだ。同協会は「独立」と名のつくように、いわゆる小規模な書店を中心に構成されているが、日本における新進の「個人書店」「ひとり書店」といったようなイメージとも異なり、「資本的に独立している」というようなニュアンスもあるようで、非常に歴史の長い書店もその中に含まれている。とはいえ、台湾本国においてもその意味するところには人によってぶれがあるようだ。

展示はなるべく多くの写真数をお見せできるように心がけた。その書店の“らしさ”を、なるべく全体から感じてもらえたら嬉しい。

なお、同展示は『台湾書店百年の物語 書店から見える台湾』刊行記念ではあるが、同書には今はない歴史的な書店の紹介が多く含まれており、展示書店との重複は数店舗だけだ。本で歴史を、展示で今の、台湾書店の姿を想像してもらえれば幸いである。


写真展「台灣書店の記憶」
ー『台灣書店百年の物語 書店から見える台灣』刊行記念
2023.3.10(金)-2023.4.3(月) 13:00-18:00

HUT BOOKSTORE
岐阜県美濃加茂市太田本町2-4-8 展示スペースにて